ご挨拶

この度、第43回日本受精着床学会総会・学術講演会を2025年8月28日（木）および29日（金）に、JR東海様の全面的なご協力のもと、名古屋マリオットアソシアホテルおよびJRゲートタワーカンファレンスにて開催する運びとなりました。

日本における不妊治療および生殖医療分野における最大級かつ伝統ある本会の大会長を務めさせていただくこととなり、大変光栄に思うとともに、身の引き締まる思いでおります。

不妊治療は2022年4月から保険適用の拡大が実施され、患者様の経済的負担が軽減されると同時に、治療周期数が大幅に増加いたしました。しかし、その一方で、我々が積み上げてきた科学的エビデンスに基づく治療が、時としてマニュアル的な汎用化に進んでしまっている現状があります。これにより、科学としての進歩や、生命の仕組みに対する探求が停滞している感が否めません。

そこで、今回のテーマを「ART SCIENCE ～定量的科学的エビデンスの再検証～」とし、原点に立ち返り、科学としての生殖医療がどのように定量的検証に基づいた治療となっているのかを再評価する場にしたいと考えております。

急速な少子化が進む中で、我々生殖医療に携わる者の使命として、産みたいと願うすべての方がその願いを実現できる社会の実現に少しでも貢献できれば幸いです。

皆様のご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

2024年11月吉日